とある飛空士への追憶 [ガガガ文庫]

お薦め記事第一弾。


● とある飛空士への追憶 [ガガガ文庫]


最近,人から借りずに自分で買ったラノベの中で,比較的ぶっちぎりでお薦め。
と言っても最近ラノベ類買ってないので半年くらい前ですが。

あらすじ(公式より)
「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美しさの少女。そのファナと自分のごとき流れ者が、ふたりきりで海上翔破の旅に出る!? 圧倒的攻撃力の敵国戦闘機群がシャルルとファナのちいさな複座式水上偵察機サンタ・クルスに襲いかかる!  蒼天に積乱雲がたちのぼる夏の洋上にきらめいた、恋と空戦の物語。


とにかく,すごい。
やばい。
○○のシーンが熱いとか,○○な飛行シーンの素晴らしさ,作者の心意気とか,エンディングがどうだから良かったとか,色々と語りたい点はあるんですが,あえて何も言わない。
この作品は,まずはまっさらな気持ちで読んで欲しいから。

本気で感動しました。
とてつもないエネルギーと,魅力と,感動がここにはあります。

余談ですが。
この作品に限らず,僕はその本を初めて読む時だけのわくわく感とか,緊張感とか,期待感とか。そういうものって凄い大事だと思うのです。
もちろん,何回読んでも楽しい。むしろ,好きな本は何回でも読み直す。
でも,やっぱり,初めてって一回しかないんですよね。この本にはどんな物語が詰まってて,どんな展開が待ってて,どんなどんでん返しがあって,どんなキャラが居て,どんな綺麗なシーンがあって,どんな笑いがあって,どんな涙があって……。そういう,表紙や目次やあとがきを見てわくわくする感覚が大好きなので。
初読は,この世界でかなり尊いものだと信じているのです。



私事になりますが。
この作品を読んだ当時,プライベートで,僕はとても精神的に参っていました。
我ながら不思議なほど心の死んでいた時でした。余りに精神的に死んでいて,なのに日常は普通に送っていて,どこか客観的な自分で自分を滑稽にすら思っていました。
当時,そんな自分を元気付けるための楽しみが,夜の読書だったのですが。

この作品は,本気で心を動かしてくれました。
乾いて固まりきった心を,見事に感動させてくれました。
怯えきってうずくまっていた心に,エネルギーを与えてくれました。
余りに感動して,深夜に友人へ推薦メールを送りつけたほどです(w



そうそう。
この本ですが,僕が本屋で見かけて即買いしたのはマンガがあればいーのださんのこのレビュー記事のおかげでした。
僕らが待ち望んでいた物語が、ここにある。「とある飛空士への追憶」
このレビューを読めば,きっと読みたくなりますよ。

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